アメリカで病気になったら?① 医療事情と重要な英単語を紹介

皆さん、こんにちは。SSSのMegumiです。

アメリカでは、病院にかかることはよくありますか?海外で病院にかかった経験はありますか?私は、日本に住んでいた時もほとんど病院にかかることはありませんでした。会社の年に一度の定期検診や風邪ぐらいでした。しかし最近は、歳のせいか体調を崩すことがよくあり、病院に行くかどうか迷うことが増えてきました。

「具合が悪ければ、病院に行けばいいでしょ?」と思われる方が多いと思いますが、私はアメリカに移住してから5年間、病院にかかることはありませんでした。初めの4年間は特に、病院に行くことには恐怖心を抱いていました。何が怖かったかと言えば、言葉が通じないのではないか、自分の症状を正確に伝えられるのか、という不安がありました。しかし、何よりも「一体いくらかかるのだろう?」ということが一番の懸念でした。アメリカでは医療費が非常に高額なので、海外旅行に行く際には海外旅行保険に加入することが推奨されます。しかし、具体的にどれくらい高額なのか、私たち家族の例を通じてお伝えしたいと思います。

日本とアメリカの保険制度の違い

医療(健康)保険の主体

日本では「国民皆保険」として、会社員であれば会社の健康保険に加入し、それ以外の人は国民健康保険に加入することが義務付けられています。しかし、アメリカでは医療保険(Medical Insurance)は個人の責任となっています。会社が提供してくれる場合もありますし、政府が提供するもの(Medicareメディケア・Medicaidメディケイド:65歳以上)、あるいは個人が保険会社から直接購入することもあります。

全ての会社が健康保険を提供しているわけではなく、保険がない会社もたくさん存在します。私たちの家族の場合、夫は退役軍人のため国が退役軍人のために医療保険を提供してくれています。そのため、私たちもその保険に加入しています。しかし、夫の勤めている会社では従業員のほとんどが退役軍人なので、医療保険は提供されていませんでした。

補償される範囲

日本の皆保険制度では、基本的な医療サービスは補償されます。病院での治療はもちろんのこと、処方箋の費用や予防接種、一部の歯科治療も含まれます。一方、アメリカでは保険のプランによって補償範囲が異なります。特に驚いたことは、歯科治療には歯科保険(Dental Insurance/Plan)、眼科治療には眼科保険(Vision Insurance/Plan)が別途必要とされることです。また、プランによっても補償範囲が異なるため、注意が必要です。

費用負担

日本の健康保険制度では、患者は医療費の一部を負担する必要があります。国民健康保険の場合、70歳未満は医療費の30%が自己負担となります。一方、アメリカの保険制度では、保険会社やプランによって異なりますが、保険料(Premium)や自己負担額(Co-Pay・Deductible)など、患者が支払う費用が設定されています。

自己負担額も会社やプランによって異なりますが、例えば40代の女性で月額300ドル(約42,000円)の保険料を支払っていても、最大で15,000ドル(約2,100,000円)まで自己負担となることもざらにあります。

医療費の見積もり連絡が来るアメリカの病院

私たち日本人には理解しづらいですが、アメリカでは自己負担額(Co-Pay)の仕組みが未だによく分かりません(笑)。日本では、診療が終わると窓口で自己負担額を支払い、それ以上の請求はありませんよね?しかし、アメリカでは診察時に窓口で

一部の費用(Co-Pay)を支払い、数ヶ月後に保険でカバーできなかった残りの費用の請求が突然送られてきます。「自己負担額を支払っているのに、なぜ保険でカバーされないのか?」最初は全く理解できませんでした。しかし、アメリカ人の夫にとってはこれは普通のことだったのです。「アメリカの保険制度では、保険会社は自分たちが払いたくないものは払わないんだよ」と、夫はあまり気にしていないようでした。私がかつて保険会社で働いていた経験からすると、この話には全く理解ができず、もっとわかりやすく説明してほしいと何度も言い合いになりました。慣れるまで、毎回請求額がいくらくるのかとヒヤヒヤしながら待つ日々でした。請求書が届くまでに1ヶ月かかることもあれば、2ヶ月かかることもありました。アメリカでは何事もスムーズに進まないものですね。

先日、大腸検査を受けることになり、検査の予約の電話で以下のように言われました。「Your insurance will cover most of the cost. Your bill would be $55 total. Is that OK for you?」(今回の検査は患者様の保険で大部分がカバーされますので、自己負担額は全部で$55となりますが、よろしいでしょうか?)私は本当はそれ以上の費用がかかるのではないかと思っていましたが、意外にもこれが高額なのかもしれないと感じました。実際、高額な費用がかかるために検査や治療を断念する人もいるようです。

かかった医療費を値引き交渉できる?

アメリカでは非常に高額な医療費の請求が少なくありません。しかし、高額な請求が来た場合、本人が直接病院と交渉して費用を抑えることができます。実際に私の自営業の友人がこの方法を使っていました!彼女の夫が盲腸炎か何かで救急搬送され、入院・手術が必要になりました。退院後、忘れていた頃に届いた請求書の金額はなんと約300万円でした!もちろん、すぐに支払える金額ではありません。彼らが取った行動は、値引き交渉(Negotiation)でした。

「I’m afraid to say but we can’t pay $30,000 right now. Could you help us out?」(大変申し訳ないのですが、3万ドルは今支払えません。どうにかしてもらえませんか?)

「We can finance it. We do have a payment plan.」(ローンにすることもできますよ。プランもあります)

「Well, is there any possibility of a discount? Like... I can pay some in cash.」(えーっと、他に安くなる方法はありますか?例えば...一部だったら現金で払えますけど)

「OK. How much can you pay in cash?」(いくらだったら現金で払えるの?)

「I can pay $10,000 in cash.」(1万ドルなら現金で払えます)

「Ummmm... well, can you pay $10,000 in cash today?」(今日現金で1万ドル払えるの?)

「Yes!」

「OK, Done!」(わかりました。では交渉成立!)

彼らは即座に現金で用意できる金額を聞かれ、100万円(約7割引き)なら用意できると答えたところ、その金額で合意が成立しました。驚くべきことですね。

高額な請求には驚かされますが、こうした交渉方法を知っていれば少し安心です。

私の夫が軽い脳梗塞を疑ったある日、救急室(Emergency Room:ER)に駆け込み、医師の問診、血圧測定、血液検査、心電図、CTスキャンなどを受け、5時間ERに滞在しました。結果的には経過観察のみでしたが、その時に届いた請求書はなんと25,000ドル(約350万円)で、本当に驚愕しました。保険会社が支払ったのは約10,000ドル程度でした。幸いなことに夫は当時現役の軍人で、医療費の負担はありませんでしたが、今でもあの出来事を思い出すと背筋が凍ります。

かかりつけ医を決めよう!

去年、私がコロナに感染したときのこと。高熱の中、必死で一番近い診療所(Urgent Care)に行きました。アメリカの病院にはさまざまなカテゴリーがありますが、一般的には以下のように分類されます。

  • General Hospital:総合病院
  • Clinic:診療所
  • Urgent Care:救急診療所
  • Primary Care:かかりつけ診療所

緊急度が総合病院の救急室にまではいかない場合やかかりつけ医がいない場合、一般的にはUrgent Careを利用します。先述のように救急室に行くと少なくとも1,000ドルはかかりますので、費用を節約するためにUrgent Careを選ぶことが一般的です。私は初めてUrgent Careを利用したのですが、そこでのやりとりに非常に驚きました。

かかりつけ医がいない場合、薬が処方されないというのです。

「かわいそうだけど、できることはないから薬局で処方箋なしで買える薬(Over-the-counter medicine)を買って、水を飲んで寝ててね。お大事に!」

確かに、自分がコロナに感染したときに何かしらの薬が処方されると思っていましたが、それはありませんでした。その時の落胆は言葉に表せませんでした(涙)。その後、1週間かけてコロナと闘い、かかりつけ医を決めることの重要性を痛感しました。

※もちろん、Urgent Careによっては薬を処方してくれるところもあるようです。

おわりに

以上がアメリカの医療事情についての紹介でした。日本とは大きく異なる医療制度ですので、将来アメリカに移住を考えている方は、事前に情報を調べておくことをお勧めします。また、アメリカを旅行する予定がある方は、海外旅行保険の加入は本当に必要です!次回は、私が病院に行った際の経験をもとに、病院や薬局で役立つフレーズをご紹介します。

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